建物の建て方や強度などを幅広く規定している建築基準法では、建物の耐力にとって主要な柱や梁は、そのかぶり厚を三センチ以上と決めている。建物を取り囲む外部環境やコンクリートの質、表面の仕上げの程度、ひび割れ状況によっても幅はあるが、これだけあれば中性化が鉄筋に届くまで二十数年から数十年ほどを要するといわれている。ただし、建築基準法はあくまでも最低基準。それさえも守っていない建物は違法だから問題外だが、最低基準を満たしている程度では十分とはいえない。ベターリビングの優良集合住宅認定基準では、屋内側と屋外側などによって異なるが、柱、梁、コンクリートースラブ(床)のかぶり厚を、三〜五センチ以上と規定している。ところで、かぶりは厚いほうがいいといっても、厚くすることでひび割れが生じやすくなるという半面もある。先にひび割れは鉄筋がサビることで起こるが、コンクリートを打ったあとに乾燥していく過程でも発生する。
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