竹についてはさらに続きがある。設計中、竹の特性についていろいろ調べているうちにグァドゥアという名の割れない竹があることを知った。乾燥すると竹が割れてしまうので、中に鉄やコンクリートをつめるという面倒臭いディテールが必要となったのである。もし、割れない竹が存在するのなら、それをそのまま柱や梁に使うことができる。普通の木造と同じように「竹造」というのが可能となる。そのグァドゥアは南米産であった。コスタリカ、コロンビアの高地に生息するという。
[参考情報]
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麻薬の生産地、ゲリラの活動地域と、グァドゥアの生産地は重なっているぞとおどかす人もいた。割れないだけではなく、肉厚で、強度はわれわれが普通使っているアジアの割れる竹の倍以上で、竹と鉄との中間ぐらいの強さがあるという試験結果もあった。なぜグァドゥアが割れないかというと、グァドゥアは竹の外皮と内皮の構造とが同じだからである。植物学的にいうと、世界の竹は、アジアの竹、グァドゥア、笹、と三種に大別される。アジアの竹は外皮と内皮の構造が異なるので、乾燥・収縮の度合いに内と外で差ができて割れてしまう。しかし内外が同じグァドゥアは、そういうことが原理的に起こらない。熊本の醤油蔵を保存、増築するプロジェクトで、このグァドゥアの出番がやってきた。