イタリアやスペインの南欧諸国は、持家率が約八割と非常に高く、借家率(とくに公共借家率)が非常に小さいことが特徴である。とくに、イタリアは、GDPに対する住宅ローン債務残高の割合が一一%と最も低いことから、持家(住宅ローン)の市場化が進んでおらず、大びとの住宅ローンへのアクセスが容易でないことが示されている(CastelsandFerrera,1996)。日本についてみると、持家率は南欧諸国ほど高くないものの、(1)公共借家率が七%と非常に低いこと、(2)住宅に関する社会保障支出が著しく少なく、また公的住宅手当の給付が普及していないこと、(3)住居費の負担感が非常に大きいこと、などの点で南欧諸国と共通する。
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しかし、日本は民営借家率が高いという点で、南欧諸国とは異なっている。また、イタリアと比較すると、GDPに対する住宅ローン債務残高の割合が高く、持家、借家ともに市場化が進んでいる。